彫刻

更新日:2024年04月23日

ページID : 1261

県指定重要文化財

木造阿弥陀如来坐像

右足を上に結跏趺坐して両手は腹前で弥陀定印を組み、上半身に大衣、下半身に裙をまとっている木造阿弥陀如来坐像の写真

安養寺に伝わる。総高139.9センチメートル、髪際121.1センチメートル、肩張72.2センチメートル、膝張118.2センチメートル、膝高22.5センチメートル。檜材の寄木造で、肉身部、衣部に漆箔を施す。
右足を上に結跏趺坐して腹前で弥陀定印を組み、上半身に大衣、下半身に裙をまとう。小さめに表現された目や口、やや硬めに膨らんだ頬を面相の特徴として持つ。像の奥行き、衣文の刻み方などから、本像は平安時代の特徴を受け継いだ鎌倉時代の作と考えられる。

  • 登録日:昭和47年12月9日
  • 所在地:泉(岡山県立博物館寄託)
  • 見学:不可

木造毘沙門天立像

両足で邪鬼を踏み、右腕を前方に差し出して掌の上に宝塔をかかげ、左手は欠損しているが上に挙げている木造毘沙門天立像の写真

安養寺阿弥陀堂内に安置されていたものである。宝髻(ほうけい)や両手首、衣の一部などが後補材であるが、首から下の体躯(体幹)と彩色については当初の姿をよく残している。おそらく運慶の流れをくむ慶派系仏所によって造立され、きわめて都会的に洗練された技法が用いられた。時期は、鎌倉時代中期にあたる13世紀後期にさかのぼると考えられる。

  • 登録日:平成16年3月12日
  • 所在地:泉(岡山県立博物館寄託)
  • 見学:不可

木造阿弥陀如来坐像

偏袒右肩に衲衣をまとい、両手を前に定印を結び、蓮華台座の上に座っている木造阿弥陀如来坐像の写真

安養寺の本尊。阿弥陀・釈迦・薬師の三如来のうちの一体である。像高88センチメートル、彫眼、漆箔仕上げ、偏袒右肩に衲衣をまとい、定印を結ぶ。作風は、面相・姿態・衣文表現などいずれをみてもすべてに豊潤な優美さを保っており、いわゆる定朝様の特徴を踏襲する。平安時代後期の典型的な作と考えられ、阿弥陀像の中でも、岡山県内の基準作となりうる貴重な作品である。

  • 登録日:平成16年3月12日
  • 所在地:泉
  • 見学:不可

不動明王立像

炎の光背を背負い、右手に剣、左手に羂索を持ち、腰布を重ねて巻いている不動明王立像の写真

安養寺本堂に安置されている像高99.1センチメートル、ヒノキ材の一木割矧造の像である。上半身に条帛を着け、腰に切金で文様を施した裙、腰布を重ねて巻く。

衣文表現や面奥・体奥が比較的薄いことから、制作年代は平安時代末期と見られる。

  • 登録日:平成15年3月21日
  • 所在地:泉
  • 見学:不可

木造鬼面

頭上に角が上下に並び、目が大きく見開き、口を開いている表情の阿形の木造鬼面の写真
頭の左右に角があり、口を閉じた表情の吽形の木造鬼面の写真

阿形(赤鬼)、吽形(青鬼)の対からなる木造の鬼面である。材は桐で、それぞれ彩色を施す。

これらの面は、安養寺で江戸時代まで行われていた邪気(鬼)払いの行事「追儺」で使われていた。室町時代の作と考えられ、後世に補修の手が加えられていない点で貴重である。

明和8(1771)年の安養寺文書の中に、旱害のときこの面に笹で水をかけるか、水で洗うと雨が降るとの記述が見られ、雨乞いの行事とも関係した可能性がある。

  • 登録日:昭和47年12月9日
  • 所在地:泉(岡山県立博物館寄託)
  • 見学:不可

町指定重要文化財

願成寺十一面観音坐像

黄金の光背を背にし、蓮華の台座に座り彩色が施されている、願成寺十一面観音坐像の写真

茶臼山城の祈祷所として建てられた蓑坂山願成寺の本尊で、南北朝時代の作と思われる。檜一木造で総高23.5センチメートル、彩色を施す。1年に1度春祭りの際に開帳を行っている。

  • 登録日:平成元年5月26日
  • 所在地:奥塩田
  • 見学:不可

阿弥陀仏像

黄金の光背を背にし、蓮華の台座に座り両手を腹前に置いて弥陀の定印を結んだ阿弥陀仏像の写真

元恩寺に伝わる、両手を腹前に置いて弥陀の定印を結んだ高42.2センチメートルの像である。

ヒノキ材で寄木造りまたは一木割矧造りで彫眼。左肩下から膝前にかけては後補とみられるが、本体は穏やかな面相と頭部の形状、側面観からみて平安時代末期にさかのぼると考えられる。

  • 登録日:昭和32年1月23日
  • 所在地:原
  • 見学:不可

千手十一面観音立像

宝髻の頭に十一面の化仏をいただき、真手は合掌、他の手は持物をもって蓮華の台座に立っている千手十一面観音立像の写真

十一面四十二臂のカヤ一木造り彫眼で、素木の像である。元恩寺(天台宗派)の本尊であり、秘仏である。像高170センチメートルで、ほぼ等身である。平安時代中期の作と考えられている。

  • 登録日:平成11年7月13日
  • 所在地:原
  • 見学:不可

釈迦如来立像

蓮華の台座に立ち、施無畏与願印を結んだ釈迦如来立像の写真

安養寺本堂に安置されている像高98.5センチメートル、施無畏与願印を結んだ像である。

檜の寄木造あるいは一木割矧造と見られ、身体に漆箔を施す。

全体は丁寧緻密な彫刻で、体形等から平安時代末期の作と考えられる。

  • 登録日:平成15年3月31日
  • 所在地:泉
  • 見学:不可

この記事に関するお問い合わせ先

社会教育課
〒709-0521岡山県和気郡和気町父井原430-1
電話番号:0869-88-9110
お問い合わせはこちら